「新しい日常」は
能動的に行動を変えないと来ない
新型コロナウイルス感染症の拡大が、さしあたりの収束を見せつつある。
もちろん、第2波、第3波への警戒は怠れない。
2013年から2017年にかけて、中国などでの鳥インフルエンザの人への感染は5つの波があり、感染規模は最後が最も大きかった。
1918年から1921年までのスペイン風邪の時は、日本での流行は3回。感染者数は国民の約4割が罹患した初回が多かったが、2・3回目で13万人以上が命を落とし、死亡率は初回より高かった。
より長いスパンで見ても、疫病と戦ってきたのが人類の歴史であり、今も昔も人々の生活は常にウイルスや細菌と隣り合わせにある。
今回の新型コロナウイルスが社会に与えたインパクトも非常に大きく、「withコロナ」なる言い回しが人口に膾炙(かいしゃ)した。コロナ危機の収束後には「新しい日常」が訪れるという議論が増えている。
だが、新しい世界は自然に登場するわけではなく、人々が能動的に行動を変えなければもたらされない。