9万5000ドル(約760万円)で
デロリアンをスーパーEVとして再生!?

 シェールガスブームに沸く、米テキサス州ヒューストン。

DMC本社。米テキサス州南部、ヒューストン近郊。Photo by Kenji Momota

 同市中心部から北西へ約10km、フリーウェイ69号線と市街周回路8号線のジャンクション。軽工業地帯と住宅が混ざり合うこのエリアに、「DMC(デロリアン・モーター・カンパニー)」という企業がある。

 社屋は倉庫のような平屋建て。屋外駐車場には、光沢を抑えたシルバーカラーの「デロリアン」が8台展示されている。ナンバープレートはテキサス、フロリダ、そしてカリフォルニア。

完全修復された、デロリアンの「DMC-12」。高く跳ね上がるガルウイングが特徴的。Photo by Kenji Momota
「DMC-12」のインテリア。Photo by Kenji Momota

 社屋内に入ると、そこは小さなミュージアム。ガルウイングを跳ね上げた2台の「デロリアン」の周りには、同車純正のルノー製V6エンジン、壁にはドア、インテリア等の純正パーツがプライスタグと共に飾られている。さらに、カーボンファイバー製の新型アンダーボディもある。

 この「デロリアン」というクルマ。正式名称はデロリアン「DMC-12」だ。

 1981~1982年に英国で約9000台生産された、リアミッドシップの2人乗り2ドアスポーツカーだ。全長×全幅×全高=4267mm×1849mm×1140mm、ホイールベースが2408mm。トヨタの新型「ハチロク」と比べると、全長はほぼ同じで、少し幅が広く、背が低い。

 エンジンは仏ルノー製、排気量2.85リッターV型6気筒(最大出力150hp)だ。