今回の倒産危険度ランキングは、コロナ禍の影響を強く受けた形となった。特集『大失業時代の倒産危険度ランキング』(全29回)の#18では、ワースト上位に入った企業の財務リスクを徹底分析するとともに、企業側の言い分も掲載する。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
ワースト1位は外食のフレンドリー
本業苦戦にコロナが追い打ち
関西では、店名になじみ深い人も多いかもしれない。新型コロナウイルス感染拡大の影響を強く受けた今回の倒産危険度ランキングのワースト1位は、大阪府や京都府、兵庫県などで居酒屋「源ぺい」「マルヤス水軍」やうどん店「香の川製麺」などを手掛けてきた外食チェーンのフレンドリー(大阪府)だった。
もともとファミリーレストラン「フレンドリー」を中心に展開してきたが、競合企業に押されて次第に業績が悪化。経営難に陥り2014年には官民ファンドの支援も受けたものの、売上高はピークの半分以下に落ち込み、赤字続きで低迷から脱することはできなかった。そこへ昨秋の消費増税やコロナ禍が追い打ちをかけた格好だ。
20年3月期の純損益は26億0300万円の赤字(前期は4億5400万円の赤字)に拡大し、10億円を超す債務超過に陥った。6月には全社員の8割強に相当する約110人の希望退職を募る事態に追い込まれている。