不況時の「危ない会社の兆候」要チェック10項目、開示情報の変化が鍵Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの影響で上場企業の業績が厳しさを増している。このような不景気の際に注意したいのは、情報開示が後退する会社が出てくることだ。自社にとって都合の悪い、業績悪化に関する情報開示を先延ばししている可能性があるため、取引先や投資先として注意した方がいいだろう。そのときにチェックしたい注意点として、10項目を挙げる。(フィスコ シニアエコノミスト兼シニアアナリスト 高辻成彦)

自社に都合の悪い情報を非開示に
あなたの取引先や投資先は大丈夫?

 新型コロナウイルス禍が長期化し、上場企業の業績に与える悪影響の度合いが強まっている。中には逆境をビジネスチャンスと捉えて成長する会社はあるものの、全体的には2020年4〜6月期は厳しい業績が見込まれる。

 緊急事態宣言期間は終了したものの、東京都では新規感染者数が100人を超える水準に拡大しており、今後、本格的なリストラに着手する上場企業が増えるだろう。

 こうしたときには「臭いものにフタ」をして、自社にとって都合の悪い情報を開示しなくなる会社が出てきがちだ。あなたの取引先や投資先の企業は大丈夫だろうか。そこでチェックすべき10項目をお伝えしよう。