「金利差」と「物価差」が通用しにくいコロナ後の為替相場では、何を重視して値動きを予測すべきなのか。特集『夏だ!スキルだ!3日で絶対習得シリーズ2020』(全30回)の「為替編」最終回となる「為替その3」では、みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏、ソニーフィナンシャルホールディングスの執行役員の尾河眞樹氏に年末、および来年のドル円相場の見通しとその根拠を聞いた。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
ドル/円を予測
年内は横ばい長期では円安も
円安や円高になる理由を正しく説明できるだろうか。為替相場には金融市場の出来事だけでなく、政治など世界中で起きていることが凝縮されている。FX(外国為替証拠金取引)や外国株など外貨投資をするかどうかは別にしても、ビジネスマンであれば為替の値動きを知ることは、日々の仕事に役立つはずだ。
みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏とソニーフィナンシャルホールディングスの執行役員の尾河眞樹氏に、アフターコロナの「金利差なき為替相場」の見方を聞いた。
本特集「為替その1」の『為替相場を動かす「金利・需給・物価」の影響が短期と長期で異なる理由』では、為替の変動要因として「金利差」や「物価」が重要だと解説した。そして、「為替その2」の『為替の常識がコロナで激変!「金利差と物価差」消滅の衝撃』では、その金利差や物価差がほぼ消滅してしまったコロナ後の為替のニューノーマル(新常態)を学んだ。
では「金利差」と「物価」が通用しにくいアフターコロナの為替相場では、何を重要視すべきなのか。