FRB(米連邦準備制度理事会)による大幅な金融緩和策と大型の景気対策で米国経済は持ち直しつつある。コロナ禍によるショックはいつ克服できるのか。特集『賢人100人に聞く!日本の未来』(全55回)の#10では、米国経済を分析してきた3人のエコノミストに成長率とGDP(国内総生産)がコロナ禍前の水準を回復するタイミングについて予想してもらった。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)
窪谷 浩
ニッセイ基礎研究所主任研究員
【実質経済成長率予測値】
2020年 ▲4.3%
21年 3.7%
新型コロナウイルスの感染拡大は続くが、経済活動再開、追加経済対策実施を前提に、景気回復は持続。当面は社会的距離の確保などが残り、回復は緩やか。大統領選挙はバイデン氏勝利なら増税や規制強化が懸念されるが、厳しい経済状況下で当面増税は困難。通商政策はトランプ大統領の関税が撤廃される公算もあり、経済への影響は限定的か。GDPがコロナ禍前の水準に回復するのは2022年以降。