相手の名前を覚える3つのコツ

 HBSの教授に限らず、できるビジネスパーソンは、人の名前を覚えるのが得意です。

 そして、そういう人に限って、他人から尊敬される実績を有していることが多いのです。尊敬される人でありながら、自分の名前を覚えてくれるのだ、と私が人気教授に抱いたような感激、期待値超えによって、その人への評価はさらに高まります。

 結果、その人の人脈は広がっていきます。こんなオマケを期待して、他人に関心を持つのは、やましい気もしますが、結果的にお互いの距離が縮まるのであれば、winwinといえます。

 さらなるオマケもあります。それは、名前を瞬間的に覚えてしまう人は、知的に見えます。記憶力やインテリジェンスがある、という印象を与えます。

 実は、人間の脳みその引き出しには大きな差はなく、何を優先的に引き出しにしまうかどうかだ、というのが私の個人的な意見です。その場合は、人の名前は優先順位の一番上に持ってくるべきだと考えます。

 相手の名前を覚える3つのコツをご紹介します。

(1)口に出す

 自己紹介時に相手の名前を口に出して、自分の口と耳で必ず確認する。

(2)名前を呼んで質問する

世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?
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(朝日文庫)

 自己紹介が終わった後に、間髪をいれずに相手に質問をする。その際に、必ず相手の名前を呼び掛けながら質問をする。例えば、「ところで、○○さんは、どちらのご出身ですか?」という具合に。

(3)別れの際にも名前を言う

 ひとしきりの会話が終わり、その場を立ち去る際に最後に一言。必ず、相手の名前を呼びながら挨拶をする。「それでは、○○さん、本日はありがとうございました。次回お会いできるのを楽しみにしていますね」。

 初対面時に最低3回は相手の名前を声に出す機会があるので、記憶に残りやすくなります。仮に名前の読み方を間違えてしまっても、最初の3回までは許してもらえます。初対面の人に会ったら、そのタイミングで3回敢(あ)えて相手の名前を口に出す。これが、人脈作りの鍵です。

戸塚隆将(とつか・たかまさ)
1974年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。ゴールドマン・サックス勤務後、ハーバード経営大学院(HBS)でMBA取得。マッキンゼー&カンパニーを経て、2007年、ベリタス株式会社を設立、代表取締役に就任。同社にて、プロフェッショナル英語習得プログラム「ベリタスイングリッシュ」を運営

AERA dot.より転載