部下が6人を超えると上司の負担が激増する?部下を1人持つと、コミュニケーション時間が週に7時間アップする傾向がデータから読み取れます Photo:PIXTA

職場の永遠の課題である「上司と部下の関係」。1人の上司に対して部下の数は何人が適正なのか?そして、上司は部下からのメールにどのくらい早く返信するべきなのか?日本マイクロソフトが収集・分析する職場データを取材、その成果を著書『職場の科学』にまとめた沢渡あまね氏が、「部下マネジメントの真実」を分析する。(本記事は『職場の科学――日本マイクロソフト働き方改革推進チーム×業務改善士が読み解く「成果が上がる働き方」』より、一部を抜粋掲載しています)

部下が6人を超えると
上司の負担は急増する

 上司と部下の関係は職場における長年の課題です。この問題で頭を悩ませていない企業はほぼないと言っていいでしょう。

部下が6人を超えると上司の負担が激増する?図1:部下の数と上司の負担
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「部下の人数」と「上司の負荷」の関係を分析した興味深いデータがあります。図1はメールや会議、ミーティングなど、上司がコミュニケーションに使っている時間と、部下の人数の関係性を示したものです。

 部下を1人持つと、コミュニケーション時間が7時間(週)アップする傾向がわかります。

 しかし、部下が3〜5人になってもそれほど時間は増えません。

 一方で、6人以上になるとまた急激にコミュニケーション時間が増えていきます。

 これはあらゆる企業、部門に共通するわけではありません。ただ、この視点は非常におもしろく、組織改善のヒントにも成り得ます。