子どもたちの社会性や感情を育てる仕組み

星:その理由は2点あります。

一つは、実際にスタンフォード大学に通称「思いやりセンター(正式名称:思いやり利他行動研究教育センター)」ができたことです。

設立前からその手の研究がスタンフォード内で進んできて経緯があり、スタンフォード大学がやっているハイスクールだから、スタンフォードのリソースを使っていい状況でした。

今、神田さんがおっしゃったように、シリコンバレーではマインドフルネスが2000年より前には流行りだしていたので、当時はこちらの先端企業の人たちはみんなやっているよという雰囲気でした。

なので、このカリキュラムを導入するときは、校内でも結構すぐに受け入れられたのです。

もう一つは、オンラインだったせいで、逆に「お~、それやっちゃうんですか」みたいなところがありました。

そして、子どもたちの社会性や感情を育てたいと思っていました。

アメリカの学校だと必ずカウンセラーがいます。

大学の進路のカウンセリング、子どもの心のサポート、そして、学習プランをアドバイスする「アカデミックアドバイジング」など、アメリカの通常の学校だと、一人のカウンセラーがいろいろな分野を兼務して子どもをサポートしていきます。

スタンフォード大学・オンラインハイスクールでは、それを個々の分野に分けて一人の子どもに対して分野ごとに3人の専門家をつけてサポートする耐性をつくりました。

つまり、心のサポートの専門家は心のサポートに特化する方針をいち早く打ち出したわけです。

そんなわけで、カウンセラーの中にはマインドフルネスの専門家もいたので、その人たちと一緒にマインドフルネスやウェルネスのプログラムをつくっていったのです。