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JAグループは、2020年産米のうち20万トンの販売を21年11月以降に先送りする。21年産米は大幅減産が必要だ Photo:Gary Conner/gettyimages

6年ぶりに米価が下落している。補助金でコメの生産を飼料用米に誘導することで米価を維持する政策の限界があらわになった。農協と自民党は、補助金依存の「重い代償」を払うことになりそうだ。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)

 コメが安くなるのは消費者には朗報だが、農協にとっては「2014年産米の悪夢の再来」である。

 米価は直近3年間、60キログラム1万5500円超で高止まりしていた。このため、秋田県や新潟県といった主産地での作付けが増え、20年産米は作付け時点で供給過剰が見込まれていた。その上、豊作になったこともあって生産量は735万トンとなり、適正量を最大25万トンも超過してしまった。

 供給過剰に、“コメ離れ”が追い打ちをかけた。

 毎年12万~15万トン減ってきた国内需要が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で22万トンの大幅減になりそうなのだ。

 農協関係者が「悪夢」と呼ぶ14年産米の価格は60キロ1万1967円(通年平均価格)まで暴落した。今年以降は、悪夢の再来になるかもしれない。20年産米の民間在庫量は、14年産米の226万トンを上回る233万トンまで積み上がるとの予想がある(21年6月の予想値、JAグループの政治組織、JA全中による試算。適正在庫量は180万トンとされる)。