スタジオジブリジブリの巨匠たちに学んだクリエイターのあるべき姿とは? 画像:スタジオジブリ

スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに師事し、今も補佐を務める石井朋彦氏と、NPO法人e-Educationの創業者で、自身も「鈴木プロデューサーに弟子入りしたかった」と話す税所篤快氏が、著書出版を記念して対談を行った。石井氏が、鈴木プロデューサー、宮崎駿監督に学んだ、クリエイターのあるべき姿とは。
※この対談は7月18日に行われた本屋B&Bのオンライントークイベントの一部をまとめたものです。

ジブリで学んだ仕事術
クリエイターに最も必要な力とは?

税所篤快 石井さんの1冊目の本、『自分を捨てる仕事術』を読んだ当時、私はリクルートマーケティングパートナーズに就職して2年目くらいで、組織の中でどうやって働いていくべきか、すごく悩んでいました。そんな時期にこれを読んで、腑に落ちることが何個もあって。僕にとって非常に心の支えの本だったんです。

 この本を書いてくださって本当にありがとうございます、というのが、今日僕が一番言いたかったことです(笑)。

石井朋彦 こちらこそありがとうございます。鈴木さんから学んだ仕事術をまとめた本ですね。鈴木さんには「この本の著者は鈴木さんです」と日頃言っています(笑)。

思い出の修理工場石井氏が上梓した初のファンタジー小説『思い出の修理工場』

税所 でも、石井さんがいなかったら出なかった本だと思います。そんな折に、三鷹の本屋で偶然、『思い出の修理工場』を見つけた。石井さんはプロデューサーなので、ファンタジー小説を書かれるということに驚きました。

 読んでみたらファンタジーの物語としても面白いし、僕みたいな仕事に対して悩んでいる人にとってもヒントがたくさんあると思いました。すごく楽しく読んだ一冊で、友達にもすすめまくっています。そこで、せっかく自分も本出したタイミングで、お話ししたかった石井さんに対談の依頼をしようということで、今回ボールを投げさせていただきました。

石井 ありがとうございます。人間たちの傷ついた思い出を修理する『思い出の修理工場』に迷い込んだ十歳の女の子の物語ですが、鈴木さんと宮崎さんから学んだことをもとに書きましたので、ファンタジーの形をとったビジネス書と言えると思います。実際、多くのビジネスパーソンの方々に手にとっていただいているそうです。

税所 プロデューサーの仕事をしながら、小説『思い出の修理工場』はどうやって書かれたんでしょうか?