脱衣所の室温は
「家の寒さ」が表れやすい

 さて、現在の自分が住む住宅の断熱性能がどの程度あるのか、判断する方法がある。

 それは脱衣所の室温を測ることだ。脱衣所の室温は廊下とほぼイコールで、積極的に暖房されない場所、つまり「家の寒さ」が表れやすい場所といえる。

『室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(笹井恵理子 著、光文社 刊)、新書、217ページ『室温を2度上げると健康寿命は4歳のびる』(笹井恵里子 著、光文社 刊)、新書、217ページ

 WHOが冬の室温を18度以上と勧告したのは、決して居間に焦点を当てているわけではなく、住宅内の「すべての部屋」に対する勧告である。ちなみに、海外は日本とは住宅設計が異なるため、浴室が住居の隅に追いやられておらず、脱衣所や浴室で日本のように寒さを感じない造りになっている。

 例えば20時頃、あなたの家の脱衣所の室温は、何度を示すだろうか。

 最後に伊香賀教授らが大阪府の千里ニュータウンで80世帯を対象に、「脱衣所の室温と要介護の関係」を調査した結果を紹介しよう。

 脱衣所の平均室温を比較すると、「12度の群」と比べて、「14度の群」は健康寿命が4歳延伸していたというのだ。たった2度の違いでそれほど大きな影響が出ることに私も衝撃を受けた。

 伊香賀教授はこう言う。

「寿命を終えるまでに男性は9年、女性は13年の自立できない、要介護の期間があるとされます。今よりも2度、暖かい家に住むことで、その期間が4年短くなる、つまり男性なら要介護の期間が9年から5年、女性なら13年から9年に短くなると考えてください」

 部屋を暖かくする方法として内窓やプチプチ状の緩衝シートの取り付けのほか、エアコンをはじめとする暖房器具を使用する、窓には厚手の素材のカーテンを垂らすなどの方法もある。今年の冬は昨年よりも暖かく、を心がけたい。