言葉の意味は
時代と共に変化

 この原稿を書きながらも、筆者は「句読点等の使い方について」苦慮しているが、(句読点等の使い方について)「特に困っていることはない」と答えた人の割合が72.7%に達したことも、ちょっと意外な気がした。「異字同訓の漢字の使い分けについて」は、「はかる(図る、計る、測る、量る、謀る、諮る)」が難しいと回答した人の割合が最も高く、42.4%であった。その次は、「おさめる(収める、納める、修める、治める)」の31.5%であった。

「ふだんの言い方について」新しい用法をたずねてみると、「1コ上だ(1歳上だの意)」を使う人が56.9%、「むかつく(腹が立つ)」51.7%、「すごい速い(すごく速い)」が48.8%、「まったりする(ゆっくり、のんびりする)」が29.0%、「なにげにそうした(なにげなくそうした)」が28.9%、「チョーきれいだ(とてもきれいだ)」が26.2%、「真逆(正反対)」が22.1%、「がっつり食べよう(しっかり、たくさん食べよう)」が21.8%等々であった。こうした新しい用法を使う人の割合は、もちろん、年齢が上がるにつれてグラフが直線に近い形を描くように低くなっていくが、若者が言葉を変えていくという現象は、古今東西共通であろう。

「言葉の意味について」は、次のように5つの例示の内、4つの言葉で本来の意味ではない方が多く選択される結果となった。

・「うがった見方をする」(疑って掛かるような見方をする 48.2%→本来は、物事の本質を捉えた見方をする 26.4%)

・「にやける」(薄笑いを浮かべている 76.5%→本来は、なよなよとしている 14.7%)

・「失笑する」(笑いも出ないくらいあきれる 60.4%→本来は、こらえ切れず吹き出して笑う 27.7%)

・「割愛する」(不要なものを切り捨てる 65.1%→本来は、惜しいと思うものを手放す 17.6%)

 言葉も生き物であって、時代の変化とともに、本来の意味するところがともすれば忘れられ、原義から派生した用法が主流になっていくということなのであろう。必ずしも、「日本語の乱れ」等と大袈裟に嘆く必要はないと考える。また、このような調査を毎年続けることで、市民が言葉の誤用に気がつき、正しい用法の認知度が高まることもあり得よう。