大卒入社3年目のこと。貯金100万円を元手に、
40歳をちょっと過ぎるまでに株式投資で生涯賃金2億円を稼ぐことを決意した。
でも、投資はまったくの素人。完全に知識ゼロの状態だった。
そこで、日中はサラリーマンとして忙しく働きながら、
株式投資の入門書を買って勉強するところから始めた。
最初は短期売買を繰り返して失敗したが、
より落ち着いて取引できる中長期投資に方向転換したところ、“勝ちパターン”が見つかった。
どんどん資産を増やし、当初の計画前倒しで資産2億円達成!
サラリーマンにして株式投資で月400万、500万円の利益を出すことはざら。
多い月には1000万円を軽く超える含み益を得ている。
その投資手法は、堅実で着実。
『10万円から始める! 割安成長株で2億円』の著者・弐億貯男が、
すべてのサラリーマンにおすすめの投資スタイルを手取り足取り伝授する。
「会社の人は誰も知らないけれど、実はボク、いつ会社を辞めても大丈夫なんです!」――弐億貯男

株 企業Photo: Adobe Stock

新株発行による「増資」のワナ

株式投資をしていると、投資先の企業が「増資」することがあります。

増資とは、株式会社が「資本金」を増加させることですが、おもに以下の3つの手段があります。

1.公募増資=新しく株式を発行するにあたり、不特定多数の投資家に対して取得の申し込みを勧誘して増資する方法
2.第三者割当増資=特定の第三者に対して募集株式を割り当てて増資する方法
3.新株予約権での増資=投資家が新たな株式の交付を受ける権利を取得・行使し、行使価格を払い込むことによる増資をする方法

こうした増資によって企業は、銀行などの金融機関からお金を借りなくても、市場から直接資金を調達できるというメリットがあります。

一方で、増資をすると発行済み株式総数が増える分、1株当たりの株式価値が薄まってしまうことになります。

そのため、新たな増資によって株価が上昇するような成長戦略を示さない限り、その企業の株式を保有する既存株主からは歓迎されません。

私も株式を保有している企業には、既存株式の価値が薄まるような増資はしてほしくないのですが、だからといって増資情報は事前に知ることはできません。

もっとも、思わぬ増資によって保有株式の価値を毀損しないように予防線を張る方法はあります。

過去に増資をしたことのある企業を、IR(投資家向け広報)や『会社四季報』から確認し、その増資で株価が下がったかどうかを、株価チャートの変遷でチェックしてみるのです。

また、創業者(経営者)や従業員持株会が「大株主」や「主要株主」に名を連ねている企業は、増資をしてしまうと自分たちが保有する株式価値が薄まってしまうため、一般の投資家と利害関係が一致します。

この点もIR(投資家向け広報)や『会社四季報』でチェックすることが大切です。

創業者(経営者)や従業員が株式を保有しているということは、私たち投資家と利害が一致するので、株主重視の経営が期待できるというわけです。