コロナ直撃決算 勝者と敗者#10
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メガバンクや総合商社など個人投資家に人気の高配当株は今から買ってもいいのだろうか。特集『コロナ直撃決算 勝者と敗者』(全13回)の#10では、最新の決算を分析したアナリストの意見を参考に、高配当株の中でも日本を代表する時価総額上位の24銘柄について、3段階で2020年末までの投資判断を示した。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

「週刊ダイヤモンド」2020年9月12日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

買っていいのか、売るべきか
人気高配当株24の実力診断

 銀行や総合商社、オリックス、武田薬品工業、NTTドコモ……。超低金利が続く中、個人投資家に人気の高配当株だが、今から買ってもいいのだろうか。最新決算を分析したアナリストの意見を参考に、高配当株の中でも日本を代表する時価総額上位の24銘柄について、2020年末までの投資判断を3段階で示した。

 今期の配当予想を開示していない企業は、QUICKコンセンサスを使用して配当利回りを算出。各銘柄には前期と今期の1株配当と配当性向を掲載した。

配当予想を発表している20銘柄のうち、増配予想は積水ハウス、日本電信電話、KDDI、ソフトバンク、NTTドコモの5社。逆に減配予想は国際石油開発帝石、大東建託、三菱ケミカルHD、東京海上HDの4社となっている。コロナ禍の今期も増配を実施する企業は相対的に業績に自信があるといっていいだろう。

 予想PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの株価指標も確認してほしい。PERは利益面、PBRは資産面での割安度を示し、いずれも数値が低いほど割安と判断できる。

高配当株に投資するのであれば、各社の配当方針も確認しておきたい。業績に関係なく安定配当を重視する企業もあれば、配当性向を決めて利益次第で配当を上下させる企業もあるからだ。例えばメガバンク3行は、今期は減益予想にもかかわらず、配当は横並びで据え置いている。

「逆にオリックスの場合、例年は配当性向30%程度ですが、今年に限定して配当性向を50%まで引き上げることを決算資料で発表しています。これは減配を避けたいという意思表示と考えられます」(株式ジャーナリストの和島英樹氏)

【「人気高配当株24銘柄」の見方】
●対象は予想配当利回りが3.5%以上の上場企業で、株の売買代金の上位から選出。個人投資家の注目度や業種などの偏りを考慮して調整した。株価やPERなどのデータは8月26日時点(株価は終値)。会社予想の配当が未定のものはQUICKコンセンサスのデータを使用した。
●銘柄コメント(「拡大画像」参照)および投資判断の強中弱は銘柄分析者による投資判断で、期間は2021年3月まで。分析担当者はラカンリチェルカの村瀬智一氏。

*QUICKのデータを基にダイヤモンド編集部作成