「辛丑」の2021年
変化の潮流はどうなる
2021(令和3)年の干支は「辛丑(かのと・うし、シン・チュウ)」だ。
その意味するところから2021年を考えると、2020年に生じた変化、新勢力が表舞台に立つものの周囲の抵抗も大きく伸び切れないという年になる。
昨年は菅政権が戦後最長の安倍政権に代わって発足し、米国ではバイデン前副大統領が大統領選で接戦の末、トランプ大統領を破り民主党政権への交代を決めた。
新型コロナウイルスのパンデミックで世界中が混乱するなかで、いち早くコロナから経済を回復させた中国が世界の次の覇権を握る国として存在感を一段と強めた年だった。
干支で占うと、21年はこうした新たな勢力の台頭や変化に対する抵抗や障害が大きいということにもなるが、どうだろうか。
新勢力が表舞台に立つが
伸び切れない可能性
「辛丑」は干支の組み合わせの38番目だ。
「辛」は十干の8番目の干で、「鋭い刃物」の象形とされる。甲骨文(殷代の文字)では、「辛」の古い字体は、把手のある大きな針の形をしており、殷の時代に奴隷や罪人に入れ墨をする道具に用いられたとされる。