そして例外リストをじっくりと眺めると、緊急事態宣言の再発令の一番の弱点も見えてきます。それが学校です。

 文科省は全国的にも、学校を極力閉鎖しない方向で調整を進めています。小学生は新型コロナに感染しにくいことも知られています。しかし現実には、中学生以上の10代の新型コロナ感染者は60代と同じくらい多く、その後彼らが感染源となるのは家庭内が非常に多い。ここを潰せない以上、昨年4月の緊急事態宣言のように実効再生産数を0.6以下に下げることは、論理的には難しいはずです。

 では、この先はいったいどのような展開になるでしょうか。学校教育としては1年のカリキュラムを1年間で終えなければ全体の教育システムが成立しません。そもそも4月の一斉休校で授業が遅れている以上、今年の3学期は極力授業を進めておきたい。そこは理解できます。

 ただ、そのことで予測されることは、学校が開いている期間は日本全体で実効再生産数が0.6までは下がらないという結果ではないでしょうか。飲食店の営業自粛が進み、職場もリモートワークが進む中、学校はその例外のまま。結果的に家庭が感染源となるケースは減らず、社会全体での減り方も緩くなる。そんな未来を予測せざるを得ません。

効果が出始めるのは
本格的な自粛が始まった後か

 それでどうなるのか。過去の政府や官僚の対応から考えると、おそらく追加対策が組まれ、学校は3学期の終盤で前倒しの休校に踏み切ることになるのではないでしょうか。言い換えると、この1月に発令される緊急事態宣言では、AIが予測したようにはコロナは収束せず、仕方なく追加の自粛策が起案されることになるでしょう。

 結果的に効果が出始めるのは、対策を徹底した2月中旬あたりから始まる本格的な自粛以降となる。そう考えると、新型コロナが本格終息して緊急事態宣言が明けるのは4月に入ったあたりではないかというのが、私の読みです。

 ちなみに経済について考えると、私のこの予測は「最悪のシナリオ」です。本来2カ月で収束させられるものが、対策が遅れることで長引いてしまう。これが賛否両論の議論のポイントで、「緊急事態宣言自体は賛成でも踏み込み方が甘い」というのが否定論者の主張です。

 ともあれ、新型コロナが早く収束に転じてくれることを願ってやみません。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)