供給が限られているから、価格が下がりにくい
このような事実が何を表しているかというと、金の供給曲線が左に動くことはあっても、右に大きく動く可能性は少ないということです。
供給曲線が大幅に右に動かなければ、理論上、価格が大幅に下がることはありません。
価格が動くとすれば上がる方向に動くでしょう。何らかの要因で市場に出回る金が大きく減れば、価格は大きく上がります。
投資商品はどんなものでも値下がりリスクがありますが、需給のバランスを見れば、金は値下がりリスクが著しく低い商品といえるでしょう。
現在、世界に存在している採掘された金(地上在庫といいます)は約19万トンで、量に換算すると五輪などで使われる国際基準のプールで約4杯分しかありません。
人類が数1000年の歴史の中で、数万人の労力を費やしても、これだけの量しか採れなかったのです。
また、地中に埋蔵されたまま未採掘の金もありますが、その量は5万トンほどといわれ、そのほとんどは採掘が非常に難しい場所にあるといわれています。
作れない、増えない、増やせない、採れないという特徴がある限り、金は買う価値がありますし、安心して持つことができると言えるのではないでしょうか。
(本原稿は『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』からの抜粋・編集したものです)