ところが当の子どもたちにしてみれば、本気で「善意で助けてくれるいい人」と思っている子がほとんどなのです。

親子の会話でオンラインゲームの危険やルールを伝える

 子どもにスマホを買い与える際に、アダルト関連や違法サイトなどの有害情報を見られないように制限しただけで安心している親がほとんどではないでしょうか。しかし、子どもがスマホで何をやっていたのか、事件後に親は初めて知って驚くのです。

 13歳未満の子どもは自分のGoogleアカウントを持てません。親のみなさんが子どもにゲームをさせるためだけの目的でアカウントを子どもに渡し、子どもは親のアカウントでゲームをやっていたはずです。

 ゲームをやらせている以上、少なくとも親御さんは、日頃の親子の会話の中で、子どもが自分のアカウントでどんなゲームをしているのか、アカウントを持たせることでどんなことができるのか、SNSをどんなふうに利用しているのか、知っておいてほしいのです。

 オンラインゲームが危険だからといって、「知らない人とゲームをするな」というのは、現実的ではありません。実際、アンケートでは「知らない人とゲームをしたことがある」と答える中学生は7割もいます。ですから最低限、「ゲーム上で知り合った人とは会わない」ことをルールにする必要があります。

 オンラインゲームに関しては、明らかに子どものほうが詳しいはずです。それならば、子どもと一緒に親もオンラインゲームをやってみるのもいいかもしれません。ゲーム上ではどんな状況があり得るのか、どんな危険があるのか、どうしてそこまでハマるのか(やってみると意外と面白かったりします)がわかるでしょう。

スマホのフィルタリングや利用制限では子どもを守れない

 私が捜査一課の刑事をしていた10年間のうち、5年間はデジタル捜査班の班長として、スマホ解析の仕事をメインにしていました。1台のスマホの中には、実に数多くの個人情報が入り込んでいます。そうであるにもかかわらず、多くの人のリスク意識が低いような気がします。

 特に、子どもの場合は安易な投稿や写真のアップが思わぬ危険を呼び込むこともあります。例えば「電車が人身事故でストップ!今日は学校に行けなくてラッキー」と駅のホームの写真と共にSNSに投稿したとしましょう。