こうした中、国防部は「合同軍事演習は計画通り実施する準備をしている」(徐旭〈ソ・ウク〉国防相)という公式見解を維持しているが、政府の高官はこのところ、合同軍事演習の延期・縮小を示唆する発言を繰り返している。

合同軍事演習の内容は
重要な軍事機密

 韓国政府関係者は「文大統領の発言は、演習を行うかどうかや細部の計画を北朝鮮と協議したいという意味ではないだろう」「防御的な合同軍事演習に対して、北朝鮮が一方的に反発ばかりするので、北朝鮮の立場が何なのか対話の場を用意し、一度聞いてみようとする趣旨だ」として、その意味合いを薄めようとしている。

 しかし、文大統領の就任以来の欺瞞(ぎまん)と事実歪曲(わいきょく)、大統領が重用している金命洙(キム・ミョンス)大法院長までが平気で「ウソ」をいう政権の言葉が信じられるだろうか。また、最近の国防白書では、北朝鮮を「主敵」「敵」とする表現を削除している。北朝鮮を「敵」としない韓国は、北朝鮮を対象とした軍事演習に消極的なのであろう。

 そうして文政権が北朝鮮と米韓合同軍事演習を巡り協議するという。北朝鮮と何を協議するのか、軍事機密を平気で伝達するかもしれない極めて危険な政権である。このような政権に北朝鮮との協議など、決してさせてはならない。そもそも、協議したところで北朝鮮が納得するとも思えず、無駄なことである。

 韓国国防部と韓国軍は5日、「韓米合同軍事演習は韓米連合2級秘密」だと説明した。これは野党「国民の力」の尹柱卿(ユン・ジュギョン)議員からの書面による質疑に国防部が答えたもので、「合同軍事演習は韓米が協議する事案だ」「漏れた場合は国家安全保障に顕著な危険を及ぼすと明白に認められる価値の秘密」という軍事機密保護法の基準を準用して回答している。

 また、国防部は「米国と共同で設定する秘密だ」として韓国単独で北朝鮮へ提供することを排除している。だが、尹議員は「防衛演習の内容を攻撃主体である北朝鮮に教えてやるようなものだ」として、文大統領の北朝鮮との協議の姿勢に重大な懸念を表明している。