農業の“門外漢”ともいえる三井不動産が農業事業への参入を果たした。収益力や成長性で定評のある農業法人、ワールドファームと資本提携し、日本最大級3000ヘクタールの農場を目指す。特集『JA陥落 農業沸騰』(全21回)の#5では農業界のトップ農家とタッグを組めた背景や、三井不動産が目指す農業ビジネスの将来像に迫る。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文)
2025年までに20億円を投資し
100ヘクタールの農場・工場を展開
不動産デベロッパー最大手、三井不動産が、有力農業法人のワールドファームと資本提携し、壮大な農業再生プロジェクトを始動させた。
ワールドファームは、ダイヤモンド編集部が毎年選定する「レジェンド農家トップ20」の首位をほぼ独占してきた農場であり、両社の資本提携は、まさに強者と強者のタッグといえる。
プロジェクトの主体となる両社の合弁会社、三井不動産ワールドファーム(MFWF)では、三井不動産のエリート社員が、慣れない苗の植え付けなどに悪戦苦闘しながらも首尾よく農作業を体得しているようだった。
MFWFは日本最大規模の「3000ヘクタールの農場」を目指すというアグレッシブな計画を掲げている。そこで、三井不動産出身の岩崎宏文・MFWF社長に高いハードルを掲げた真意について語ってもらった。