簡易保険も、今よりも予定利率が高い「お宝保険」だ。簡易保険の受け取りには期限がないので、今でもその高い利回りで運用されている。しかし、死亡保険金の額が民間保険に比べて少なかったり、子どものために入ったのに伝えないまま亡くなってしまったりして請求を忘れてしまうケースがあるという。

 保険料を払ったのに放っておいてはもったいない。親や自分に心当たりがあったら、最寄りの郵便局に問い合わせよう。

 もらい忘れている年金も、大きな埋蔵金だ。荻原さんはこう指摘する。

「意外と見落としがちなのが企業年金。1カ月でも加入していたら、一生年金がもらえます。老後に毎月もらえる額は少額でも、チリも積もれば山となります。実は100万人以上の人がもらい忘れているというデータがあります」

 企業年金は、企業が独自に公的年金に上乗せしている年金のこと。10年間払わなければもらえない国民年金や厚生年金などの公的年金と違って、勤めている会社に独自の企業年金があれば、加入期間が短くても生涯もらうことができる。

 企業年金連合会によると、企業年金をもらい忘れている人は20年3月現在で114万6千人もいる。もらい忘れている人には通知が送られているものの、結婚して姓や住所が変わるなどして届かないケースがあるようだ。心当たりがあれば、以前の勤め先や同会などに問い合わせてみよう。

 学生時代や転職したときに使っただけで、その後利用していない銀行口座はないだろうか。10年間取引がない口座は毎年、額にして1200億円程度発生していると言われる。

 こうした「休眠口座」も、預金者が気づいた時点で郵便局や銀行などに言えば、いつでも出金や解約ができる。通帳やキャッシュカードが見つからなくても、身分証明書などがあれば手続きできるところが多い。休眠口座のある金融機関が近くにない場合、他の金融機関でも手続きできるか相談してみよう。

 ただ、郵便局の貯金の中には、預けてから20年出し入れしていないと消滅してしまうものもあるので要注意だ。かつては国の金融機関の扱いだったので、民営化以前に預けた「定額郵便貯金」や「定期郵便貯金」などは当時の法律が適用される。満期後20年2カ月経っても払い戻しの請求がなければ払い戻しの権利がなくなる。

 意外な埋蔵金もある。硬貨だ。荻原さんは言う。

「古い硬貨ではなくても、発行枚数が少ない時期に作られたものは高値で取引されています」