エクセルマクロの挫折しない勉強法や仕事で使いこなすコツを徹底解説!
講師の寺澤さんはこれまでの20年間マクロを使って様々な業務を効率化させるなど、数多くの社内表彰を受けてきました。例えば、数十万行の元データから分析用データを毎週作成する作業。人の手だと1週間かけても終わらない作業ですが、マクロを使うと30分程で完成してしまいます。さらに自ら社内講座も主催、全くマクロを触ったことがない数百人を指導し、満足度98%と人気を博しています。近著『4時間のエクセル仕事は20秒で終わる』では、そのエッセンスを余すところなく紹介しています。
本連載では、エクセルマクロを仕事で使うための本当に必要な知識だけを、できるだけわかりやすく説明していきます。

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変数を使えば、マクロ作成がラクになる

今回からは、マクロにおける変数について学んでいきます。

これには様々な使い道があり、例えば、繰り返し処理のときには処理回数を数えさせます。他のエクセルファイルを開くときにはファイル名を一時的に入れておきます。

変数はエクセルマクロの中でも最も抽象的なところですから、イメージが掴みにくいかもしれません。ただ、マスターすればできることが一気に広がるのでしっかり身に付けましょう。

変数を理解しやすいように、まずはわかりやすい例で説明します。

2019年10月に日本の消費税は8%から10%になりました。それに合わせて、商品が1万点あるお店で消費税計算マクロを変更するとします。変数が使われているかによって、その作業負荷がどれくらい違うのか考えてみましょう。

マクロでは掛け算は*の記号で表します。パターンAでは1万ヵ所に1.08倍する式が入っています。税率を変更するときは1万行に対して1.08を1.1に変更する作業が必要です。

対してパターンBでは変数kに1.08という数値を入れ、1万ヵ所にkをかける式が入っています。税率を変更するときはkの値を1.08から1.1に1ヵ所変更するだけですべての計算結果が変わります。

変数のイメージ

変数は数字や文字などが何でも入る箱だとイメージしてください。ただしこの箱は一度に1つしかモノを入れることができません。2つ目を入れると、はじめに入っていたものが後から入れたもので上書きされてしまいます。先ほどの例は、次のように考えて変数を使っています。

①税率を表す変数として、kと書かれた箱の中に1.08という数字を入れておく
②1.08という数字を使いたいときはkという文字を利用する
③税率が変わったら、kに入っている数字を1.08から1.1に換える

このように「内容が変わっていく数値に対し、名前の付いた箱を準備し、それをプログラム中で利用する」というのが変数の考え方です。