最強の投資術#8Photo:Paul Morigi/gettyimages

世界の大物投資家たちは、何に投資して巨万の富を築き上げてきたのか。『決算直前 米国&日本 最強の投資術』(全13回)の#8では、ウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスなど著名投資家5人の直近と過去のポートフォリオ(資産配分)を公開するとともに、その分析から浮き彫りとなった人気企業の存在をあぶり出した。銘柄数や投資手法はバラバラで稼ぎ方の多様さに驚くはず。銘柄自体は個人で買えるものも多いだけに必見だ。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

カリスマ投資家たちのポートフォリオを開陳!
5人中4人が投資した「カネのなる木」とは?

「オハマの賢人」ウォーレン・バフェット、「イングランド銀行をつぶした男」ジョージ・ソロス――。こうした伝説的投資家たちの名を耳にしたことがある人は多いだろう。では、そんな彼らが具体的に何に投資することで、巨万の富を手中に収めてきたかをご存じだろうか。

 その実態を探るべく、ダイヤモンド編集部では今回、米投資情報会社の有料データを活用。世界の著名投資家がそれぞれ、自身が率いるヘッジファンドなどを通じて運用先に組み入れている投資ポートフォリオの内実を明らかにした。

 対象としたのは冒頭の2氏に加え、世界最大手ヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者のレイ・ダリオ、「ミニバフェット」の愛称でも知られる著名アクティビスト(物言う株主)のビル・アックマン、世界中のヘッジファンドで昨年最も稼ぎが大きかったチェース・コールマンの計5氏だ。

 次ページでは、直近(2020年末)・5年前(15年末)・10年前(10年末)時点における各氏の投資先の上位10企業(およびETF=上場投資信託)と、運用額全体に占める比率を図示した。

 そこから浮かび上がってきたのは、投資で巨額資産を築き上げた点は同じであっても、銘柄数も運用先も全く異なる“五人五色”の姿。一方で、ある米国企業は5人中4氏、日本での知名度が低い意外な中国企業も2氏の運用先上位銘柄として顔を出すなど、世界的投資家の人気が集まる存在もあぶり出された。そんな、巨万の富をもたらしてきた“カネのなる木(投資先)”の正体とは一体――。