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「K字経済」が流行語となっている。人々や企業、モノの間で勝ち組と負け組の格差が拡大する状況を差す言葉だ。今回は、K字経済の中であなたが勝ち組に入れるかどうかを占う「三つの指標」について解説したい。その指標とは、「情報化率」「流動化率」「資本家率」の三つだ。大まかな測定方法と考え方をお伝えする。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

コロナ禍で顕著になった「K字経済」
人も企業も不動産も格差拡大

 最近、「K字経済」という言葉をよく聞くようになった。アルファベットの「K」という文字の右側のように、経済力を右上に伸ばす人やモノと、右下がりに落とす人やモノとが同時に存在して、格差が拡大する経済状況を指す言葉だ。

 右上がりを示すグラフと右下がりを示すグラフを並べるとイメージが合致しやすいので、今後さらに流行するかもしれない言葉に思える。

 もともと、富裕層とそれ以外、正社員と非正規労働者といった複数の単位で経済格差の拡大が見られたが、新型コロナウイルスの登場はこの拡大を後押ししているように見える。

 人間だけでなく不動産も、経済力のある層が購入する都心の高級マンションの価格が上昇する一方、富裕ではないサラリーマンが多く住む郊外の戸建て住宅の価格が下落する現象が見られている(「日本経済新聞」4月25日1面、「K字経済 住宅価格にも」)。同記事によると、昨年1年間で低所得層の持ち家率が大きく下落したという。所得が減少して持ち家を売却したようなケースが相当数あったと推測される。

 もちろん、コロナは業種間にも大きな差をもたらしている。旅行、飲食、小売り、介護、エンターテインメントなど「対面」「接触」を伴う業種の落ち込みが大きい一方で、オンラインでビジネスが完結する情報処理、ゲーム関連などの業種は業績を大きく伸ばしている。