少額から始める個人投資家にとって、最適の投資は「FX」でも「仮想通貨」でも「投資信託」でもない。「小型株集中投資」が一番だ。だが、ほとんどの人は、こう思うのではないか?
「集中投資は高リスクで危険」「分散投資は低リスクで安全」
「無名企業の小型株は不安定で損する」「有名企業の大型株は安定して儲かる」
あたかも常識のように思い込んでいることが、実際のところ「非常識」、大間違いなのである。
分散投資が有効なのは、保有資産が億単位の富裕層のこと。手元資金が少ない個人投資家が同じことをしても、お金はたいして増えない。実は小型株集中投資こそ、究極の投資法なのだ。これは大学生のときに知識ゼロから投資を始め、さまざまな失敗を経験しつつも、大きな資産を築いた
『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』の著者がたどり着いた“投資スタイルの最終結論”。基本的な戦略は、1年以内に株価3倍以上になる「小型株」を見つけて、1銘柄に集中投資すること。一般の会社員も、10年あれば資産1億円超えの“億り人”になれる可能性が高い投資手法だ。続編となる『小型株集中投資で1億円【実践バイブル】』では、さらに踏み込んだ実践的投資法を手とり足とり指南している。
著者は大学卒業後、ベンチャー企業に勤めたものの、小型株集中投資で得た資金をもとに26歳で早々にFIRE(早期リタイア)。投資をしながら、悠々自適に自由を謳歌している。その投資経験をベースに、経営者、上場企業役員、医者、弁護士、ビジネスパーソンなど、これまで1200人以上の個人投資家を指導し「勝てる投資家」を数多く輩出。噂を聞きつけた資産家から「10億円を預けるから資産運用して欲しい」と頼まれたこともあるが、外部運用はすべて断り、自己資金のみで運用している。
最大年間利まわり+600%、1銘柄の最大投資益+1200%など、1銘柄だけでも億単位のリターンを得ている著者が、自らの投資手法を公開する。
(こちらは2019年12月の記事を再掲載したものです)

【FIREするなら小型株集中投資が最短コース】<br />あなたが投資で勝てないのは<br />有名企業に投資しているからPhoto: Adobe Stock

株式投資で有名企業に投資してみる

 FXでスッカラカンになった後、あらためてアルバイトで貯めた10万円くらいを元手にして、今度は株式投資をすることにしました。

 いろいろと投資について勉強していくにつれ、FXは誰かが得をすれば誰かが必ず損をするゼロサムゲームであることを知ったからです。

(より正確には証券会社に手数料をとられる分“マイナスサムゲーム”といえます)

 FXはとてもシンプルなしくみで、2国の通貨を交換することで、その価格差によって利益や損失が生じます。

 たとえば1ドルを100円で買って110円で売れば10円得して、90円で売れば10円損するというしくみです。

 ドルを買うときには、そのウラで必ず誰かが売っています。

 それは、誰かが得すれば誰かが必ず損するルールで、その相手は金融のプロだったりします。

 あなたは金融のプロを相手に勝てる自信があるでしょうか?

 このようなFXと違って、株式は株価が上昇する銘柄さえきちんと選べれば、みんなが利益を得られるプラスサムゲーム(投資)です。

 そこで今度は、株取引のための証券口座を開設し、資金を入金しました。

 そして、「とりあえず名前を聞いたことのある有名な会社に投資してみよう」と考えて、誰もが知る大企業や株主優待が魅力的な銘柄に投資してみました。

 誰もが知る有名な大企業ですから、投資先としては安泰のように漠然と思い込んでいました。

 しかし、どれだけ待っても、株価はグズグズして上がる気配がありません。それどころか安泰だと思っていた有名企業の株が、ズルズルと下がってきたのです。

 当初の目論見がはずれ、「なぜなんだ? これはおかしい!」と焦りながらも、自分なりにいろいろと調べてみました。

 すると、株価がグズつく根本的な原因が見えてきたのです。

 それは……

●すでに市場で大きなシェアのある有名企業は
 伸びしろが小さい
●有名企業は知名度が高いため
 みんなもうその会社の株を持っていて新たに買う人が少ない

 このとき私は「まだ時価総額が小さい会社に投資したほうが何倍にも伸びる可能性が高い!」という“気づき”を得ました。

 これが私にとって投資のターニングポイントとなり、いまに至るまで銘柄を探すときは、必ず時価総額が小さい会社(小型株)に投資対象を絞るようにしているのです!

<次回へ続く>