まず、先ほど説明した通り、資産は「流動資産」と「固定資産」の2つに分解できる。流動資産と固定資産の比率を見てみると、オリエンタルランドは固定資産のほうが割合として大きいことがわかる。
さて、次にその固定資産を分解してみると、「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」の3つに分けることができる。その中でも、特に有形固定資産が大きいことがわかる。
さらに有形固定資産の中身を分解していくと、5つの項目が出てくる。「建物及び構築物」「機械装置及び運搬具」「土地」「建設仮勘定」「その他」の5つである。
ここまで分解すると、具体的に何にお金を投じているのかが見えてくる。
たとえば「建物及び構築物」には、ディズニーランドホテルやテーマパーク内に建つ不動産が含まれる。「機械装置及び運搬具」には、ジェットコースターなどのアトラクションやバスが含まれる。「建設仮勘定」は、まだ建設中のアトラクションなどが含まれ、建設できたあとで他の項目に振り分けられる。
ここまで具体的に分解すると、消費者として触れるビジネスの中身と会計上の数字がつながって見えてくる。他の企業でも、興味があるビジネスの具体的な内容を、資産の項目とつなげてみるとおもしろいかもしれない。
『会計の地図』という本では、「売上」から始まり「のれん」に至るまで、会計でもっとも重要な15の概念を、「すべてつなげて」図解で説明している。
「会計」に苦手意識がある人、これまで会計の入門書に挫折してしまった人にこそ、ご覧いただけたらうれしい。