積立投資をクレジットカード決済で始める若者が急増、カード会社の目論見とは写真はイメージです Photo:PIXTA

どうも2021年は「クレジットカード投信積み立て」元年になりそうだ。「投資は損しそうで怖い」というマイナスイメージはもはや過去のものか、NISAやiDeCoは言うに及ばず、FXも暗号資産にも抵抗がない若者が増えている。さらに、どうせ投資するならなるべくおトクにしたい、とコスパ重視世代のメンタルに響いているのが、積立資金をクレジットカードで決済する方法だ。なぜこんなにも「カード積み立て」が盛り上がっているのか。そのメリットや仕組みから話を始めよう。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

カード決済の方が手軽かつ気軽?

「人生100年時代に向け、コツコツ積み立て投資で資産形成しましょう」なんてキャッチコピーがあふれている昨今。証券会社にとって、投信積み立てだけやってもらっても大きなもうけにはならないが、若いユーザー層を取り込むには効率がいい。たとえば、つみたてNISAなら今後20年は自社で投資し続けてくれるのだから、ありがたい(積み立て中に証券会社の変更も可能だが、たいていは面倒くさくてそのままだろう)。

 投信積み立ての購入資金は、通常なら登録銀行からの自動入金や自動引き落としで証券口座に入金する。いわば積み立て定期と同じだ。しかし、そうではなくクレジットカードで資金を決済できるのが、カード積み立てが人気の理由だ。

 代表的なカード積み立て投資では、エポスカード×tsumiki証券、楽天カード×楽天証券、セゾンカード・UCカード保有者向け証券サービス「セゾンポケット」などがある。そして、2021年5月19日からマネックス証券が、6月30日からはSBI証券が、それぞれ新しくクレカとの投資連携を始める。さらに、まだ名前が挙がっていない伏兵もこの市場に参入しそうだと筆者はにらむ。