実は、こういう態度こそが「自分に冷たい」「話しにくい人」という印象づけになっています。こうした「聞き方」をしている上司から一方的に指示ばかり飛んでくると、仕事とはいえ、うんざりします。本音を話そうという気は起きません。

 では、つい本音を話したくなる人はどんな人でしょうか?話を聞くのがうまい人は、視線、表情、反応の3つで、相手の話に親身になって耳を傾けている=傾聴している、と合図を送り続けているのです。

 この3つのポイントを見ていきましょう。まず1つめは「視線」。決して無視しているつもりはなくても、仕事をしながら、PC画面を見ながらの「ながら聞き」では、自分の存在を軽視されていると思うものです。

 傾聴のポイントは、いったん仕事の手を止めて、相手に自分のおへそを向けるのです。顔だけでは不十分。おへそを向けると、体が相手に向いて視線も向くからです。

 その時に、視線が鋭いと相手に警戒心を抱かせてしまうので、相手の鼻のあたりをぼんやり見てください。これで目元が優しい印象になります。特に長時間対面する時には、お互いの緊張感がほぐれるのでおすすめです。

 そして2つめは「笑顔」。傾聴がうまい人は笑顔を絶やしません。笑顔は相手の心の扉を開くカギだと言われています。聴く時には、意識して口角を上げておくと、安心して話しやすい雰囲気をつくることができます。

 3つめが、うなずき方です。相手がうなずいてくれると「話を理解してくれている」「ちゃんと聞いてくれている」と、それだけでうれしくなるものです。ただ、小刻みにたくさんうなずくと小バカにした印象になるので、大きく1回ずつ、が効果的です。日常的にこうした聞き方を習慣化していれば、メンバーもつい本音を語ってくれるはずです。

オンライン会話での「うなずきとあいづち」のコツ

 では、オンラインではどうでしょうか?視線を合わせづらいオンラインで、画面越しに「しっかり聞いていますよ」と伝えるには、「うなずきとあいづち」のコンビネーションを上手に使うのがポイントです。

 具体的には次のようなイメージです。