コロナ「第4波」で変わった感染トレンド、コロナ対策とオリンピックの両立は可能かPhoto:Carl Court/gettyimages

コロナの感染が広がる
大都市圏とインバウンド観光地

 新型コロナウイルスの感染第4波が猛威を奮っている。日本でも1日の新規感染者数が7000人を超える日があるなど、昨年終わりから続いた第3波と同じような感染拡大となっている。同時に、足もとで広がる第4波は、第3波までと違って全国的に満遍なく感染が広がっていることに特徴がある。新型コロナ対策もこれまでとは変わらざるを得ないだろう。

 新型コロナウイルスの感染は、外国との人の行き来が盛んな大都市圏やインバウンド観光地を中心に始まり、人口密度が高く、クラスターも発生しやすい大都市およびその周辺地域に広がってきた。

 図表1は、人口10万人当たりの累計感染者数を都道府県別に見たものだ。図表1から、東京都と大阪府、さらにその周辺の地域で感染者数が多いことが分かる。

 全国平均は4月19日時点で544人だが、この水準を上回っているのは、東京都、大阪府、愛知県といった大都市のある人口の多い都府県、その周辺の埼玉県、千葉県、神奈川県、京都府、兵庫県、奈良県である。

 また、北海道、福岡県、沖縄県といった地方の中核都市や、外国人観光客も訪れる人気の観光地がある地域も、全国平均を上回る感染者となっている。

 人口密度が高い地域ほど感染が広がりやすいが、外国人観光客が多かった地域は、人口密度が高くなくても感染が拡大する地域となった。