近年では、企業の競争力強化や優秀な人材の確保を目的に、従来の「メンバーシップ型」から「ジョブ型」の雇用の導入を発表する日本企業が増え始め、働く個人もキャリアを自律的に選択できる可能性が出てきました。とはいえ、「ジョブ型」への本格移行はまだ先の話。学生側も配属リスクまで視野に入れた企業研究を行い、自らミスマッチを防いでいく必要があります。
2位は「組織の特徴や社風について」、3位は「成長環境やキャリア開発について」となり、関連ワードの出現率はそれぞれ4割を超えました。若手社員たちは、「自分がどれだけ成長できる会社なのか」ということについて、高い関心を示しているようです。
「方針が急転換」「マニュアル頼み」
若手社員たちのホンネとは
では、新卒若手社員たちはどのようなホンネを持っているのか。1位と2位の理由について見ていきましょう。
1位:仕事内容や配属について
「新卒入社の場合、1ヶ月の全体研修を経て直ぐに現場へ配属になるので他社の新入社員よりも早く現場や仕事を知ることができると思う。 ただ、自分がどこの業界やどの言語をやりたいかなどは考慮されないため、現場によって雰囲気も仕事内容も全く異なる。(中略)独立系だから様々な業界に関わることができるチャンスはあるが、それを掴み取れるかは運任せでしかないと思っても良いだろう」(SE、女性/SIer、ソフト開発、システム運用)
2位:組織の特徴や社風について
「外から見たイメージは風通しが良さそうで、ボトムアップ経営が取り入れられているように見えるが、実際はトップダウン経営。幹部の一声で、会社の方針が急転換することもあり、現場は大慌てで一から業務をやり直したりすることも多々ある。実情は普通の大企業の経営と同じであり、大半の社員も大企業病を常々感じていて社内では問題視されている。しかし、ここまで大きな会社になってしまった以上、ベンチャー気質を維持するのはなかなか困難だと感じている」(P&M、男性/通信、ISP、データセンター)
とりわけ「コロナ禍1年目」にあたる2020年卒の新入社員においては、リモートワークの推進により、入社後ギャップを肌で感じる機会さえ、ほとんどなかったかもしれません。2021年卒も状況は大きく変わらないと思われます。アフターコロナに職場へ本格復帰する前に、「入社後ギャップ」についての世の中のクチコミを見ておくことは、現実に打ちのめされないための心構えを持つ一助になるでしょう。
(本記事はOpenWork[オープンワーク]からの提供データを基に制作しています)