イラン核合意の交渉「第2段階」はもはやこれまでだ。イランの大統領選挙で勝利したエブラヒム・ライシ師が大統領に就任するのは8月だ。しかしライシ師は21日、弾道ミサイルや中東各地で混乱を引き起こしているイラン代理勢力へのイランによる支援について、自身をトップとする政権が交渉することはないと宣言した。バイデン政権はこの第2段階について、2015年のイラン核合意への復帰という念願を果たした後に続く動きだと捉えている。アントニー・ブリンケン米国務長官は「より長期にわたる、より強力な」合意という表現を使った。2015年の合意は、イランが開発を続けている弾道ミサイルを対象外にしていた。同合意は、レバノン、イラク、イエメンなどの武装勢力、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織「ハマス」などへのイランの悪質な支援についても、何一つ言及していなかった。
【社説】イラン核合意交渉「第2段階」は破綻
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