子どもが本を読むようになるには、どうしたらよいのだろうか? Photo:PIXTA子どもが本を読むようになるには、どうしたらよいのだろうか? Photo:PIXTA

「本を読む子どもに育ってほしい。本ならいくらでも買ってあげるのに、うちの子は全然本を読まない……」そんな悩みを持つ親は少なくありません。『読書をする子は○○がすごい』(日経プレミアシリーズ)の著者・榎本博明氏は、子どもが本を読むようになるためには、親にもやるべきことがある、と指摘します。

子どもが本を読むようになるために
親が心掛けるべきこととは?

 少子化のせいか、教育熱心な親が多く、絵本や児童書、教育書がよく売れているようだ。子どもを本好きにするには家に本がたくさんあることが大切だと教育書に書いてあったから、本棚いっぱいに本を揃えたのに、子どもは一向に読む気配がないと嘆く人がいる。そこで大事なのは、親自身がそれらの本を楽しそうに読むことだ。

 親が楽しそうに本を読んでいる姿、あるいは真剣に本に没頭している姿を日常的に目にしていると、子どもは「本って、そんなにおもしろいのか」と本に興味をもつ可能性が高いし、本を読むというのを当たり前のことのように感じるようになる。

 逆に、子どもに本を読むように言うばかりで、親自身が本に没頭する姿をまったく見なければ、「本ってつまらなそうだな」と思う可能性が高い。

 本を読む子になってほしいと思うなら、親自身が本を日常的に読む人になり、本を読む姿勢を身をもって示すことが必要だ。ところが、今や大人も本をあまり読まない人が増えてきている。