イランが支援するイラクとシリアの武装勢力に対し空爆を行ったジョー・バイデン米大統領の決断は、戦術的に必要な措置だった。だが、核交渉を通じてイランに力を与えるバイデン氏の戦略は、そうした抑止のメッセージを台無しにするものだ。  米国防総省によると、空爆は「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」などの武装勢力が使用する「作戦拠点や武器貯蔵施設が標的」だった。こうした武装勢力はイラクに駐留する米軍の兵士や施設を狙っている。「米国は、エスカレートするリスクを抑えつつ、明確な抑止のメッセージを送るための必要かつ適切、意図的な行動を取った」としている。