米連邦準備制度理事会(FRB)は、大手銀行や他の金融機関がストレス下に置かれた際の流動性管理を支援する制度導入の可能性に向けた作業を続けているが、具体的にどのように運用されるかはまだ決まっていない。7日に公表された6月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、政策担当者は6月15~16日のFOMCで常設レポ・ファシリティー(SRF)の設置を再度検討した。これは、基準を満たした金融機関が迅速かつ容易に国債を中心とした証券を現金に換えられるようにするもの。議事要旨では、当局者がSRFに依然として好意的で、中銀関係者が提示した条件を評価していたことが示された。2020年3月の債券市場の混乱を受け、FRBではSRF創設に対する関心が高まった。当時、金融機関は必要な流動性を確保するために無リスクの国債を売却しようとしたが苦労した。市場の円滑な機能を確保するため中銀による大規模な対応が必要となり、現在も月1200億ドルの債券購入という形で続いている。それ以来、FRB当局者は国債市場の根本的な構造問題に対処しようとし、問題発生時に市場に介入する頻度を減らす戦略を模索している。
FRB、常設レポ制度の設置を再度検討 6月FOMCで
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