猫様のお気に召すまま、高くても「猫家具」を買ってみた飼い主の話Photo:Manja Vitolic on Unsplash

新宿に登場した3Dの巨大猫が話題をかっさらっている。意見が対立しやすいネット社会の中でも「猫」は、闘いを一時休戦させるほどの威力がある言葉だ。当然、この猫愛に目をつけたビジネスも登場してくる。今回は愛猫のために“猫家具”を購入した筆者の生活を紹介したい。(フリーライター 武藤弘樹)

“猫家具”が続々登場
飼い猫により豊かな生活を

 日本で主に飼育されているペットの割合は、犬と猫がずば抜けて多く、飼育頭数は減少傾向にあるが市場規模はやや拡大しているらしい。ペット関連用品の充実などがその理由として推測されるが、飼い主によるペットへの愛の深さゆえにお金を使ってしまうのだろう。
(参照:https://pedge.jp/reports/outline/

 ペット用品店などに赴き、犬と猫それぞれのグッズを見比べてみると、2種の生態の違いがよく表れていて面白い。犬グッズは飼い主とのコミュニケーションをベースにしたものが主体で、特におもちゃから“明るく元気いっぱい”といった趣が伝わってくる。

 一方、猫グッズは、もちろん飼い主とのコミュニケーションが前提で成立するものも見受けられるが、自動でぐるぐる回るネズミのおもちゃや、居心地のよさそうなキャットタワーなど、「猫様におひとりで、楽しく心地よくお過ごしいただくため」という観点から開発されたグッズも多い。

 こうした中、近年急速に発展してきているジャンルがある。猫と人が共用できる家具、通称“猫家具”である。筆者が勝手にそう呼んでいるだけで、“キャットインテリア”などとした方が通りはよさそうだが、“猫家具”の方が文字数が少ないし、和式の呼び名にすることで猫の湿った感じがより強く表現できている気がするので、好みである。

 今回は猫家具をいくつか紹介しつつ、それらをついつい購入してしまう飼い主の心理についても触れてみたい。