不動産投資 売りどき・買いどき#8Photo:PIXTA

不動産投資家を対象にした独自アンケートで、直近の投資状況や実績、今後の投資環境について問うた。「ポスト五輪・ポストコロナ・米国利上げ」の影響をどうみているのか。そしてどんな投資戦略を描いているのか。特集『不動産投資 売りどき・買いどき』(全11回)の#8では、不動産投資家アンケートの結果を分析するとともに、銀行融資の新スキームに迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)

個人や素人投資家は弱気
金融系マクロ系プロ筋は強気

 兼業で不動産投資を行う個人投資家や、専業大家である不動産賃貸経営者らの「投資実績」「収入」「投資意欲」「投資戦略」はどうなっているのか。

 トップクラスの不動産投資家である玉川陽介氏は投資家マインドを相対的に「個人や素人は物件が高値で融資を引き出せずに弱気。金融系マクロ系のプロ筋は投資物件の利回りが借り入れ金利に対してプラスになる日本を割安と見ており強気。不動産のプロ筋はホテルや商業、オフィスがコロナでやられたために懲りて弱気な面もある」と総括する。

 不動産融資が得意な銀行としても物件が高値で投資家が買いにくいことに頭を悩ませており、「物件価格が高くても計算が合うように、借りやすい融資商品を投入してくるだろう」(玉川氏)とみる。銀行融資で新たなスキームが投入されるというのだ。