コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4~6月度の食品スーパー編だ。
ライフ、マルエツ、いなげや…
6月業績に意外な「逆転現象」
食品スーパーの主要4社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ライフ(ライフコーポレーション)の既存店売上高
4月度:前年同月比93.1%(6.9%減)
5月度:同100.2%(0.2%増)
6月度:同101.8%(1.8%増)
◯マルエツ(ユナイテッド・スーパーマーケットホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
4月度:前年同月比90.3%(9.7%減)
5月度:同98.6%(1.4%減)
6月度:同100.5%(0.5%増)
◯いなげやの既存店売上高
4月度:前年同月比89.1%(10.9%減)
5月度:同94.8%(5.2%減)
6月度:同99.0%(1.0%減)
◯Olympic(オリンピック)の既存店_食品売上高
4月度:前年同月比77.2%(22.8%減)
5月度:同83.4%(16.6%減)
6月度:同92.7%(7.3%減)
21年6月の各社の実績を比較すると、ライフとマルエツが前年実績を超えている一方で、いなげやとオリンピックは前年実績を割っている。特に、オリンピックの業績は4社の中でも特に低い。
しかし、この数字だけを見て「いなげやとオリンピックは不調」と考えるのは早計だ。実は、コロナ前の実績と比較した実態値を見ると、意外な「逆転現象」が起きているのだ。