「はじめまして、今日はよろしくお願いします。あの、御社のホームぺージに、『とにかく動こう』っていう社訓がありましたが、あれはどこから生まれたのですか?」

「ホームぺージで『社長メッセージ』を拝見したのですが、社長は松下幸之助さんをリスペクトされているんですね」

 そんなスタートを切れたら、もう、ただの営業パーソンじゃなくなります。

 相手は、「何か売りつけられるかも」「どんな提案をしてくるんだろう」と身がまえていたのに、「えっ?」ってなるはずです。

 社訓や社是のほかに、社名だって「つかみ」に使えます。

 創業社長にとって、社名というのは、もう愛してやまないものです。

 ホームページに社名の由来が出ているのに聞くのは失礼ですが、出ていなければ、聞かれて気を悪くする社長はいないでしょう。

「この社名って、やっぱり、あの武将のあの名言が元になっているんですか?」

 そんな質問をしただけで、初対面なのにもかかわらず熱く語られ、一気に距離が縮まったこともあります。

「下調べ」を具体的に
どう活かすか?

 以前に、デザイン系の会社にお邪魔したときのこと。

 私は、訪問の前日にその会社のホームぺージで見たことを「つかみ」に使いました。