夏休みの子どもの宿題どうする!?夫婦ゲンカも招く代行サービスの是非写真はイメージです Photo:PIXTA

夏休みになると例年のように話題になるのが、「宿題代行業」の存在だ。これを利用することは堂々と宣言できるものではないが、一方で「夏休みの宿題が受験勉強の足かせとなる」「そもそも課題が面白くない」といった事情もあるようだ。(フリーライター 武藤弘樹)

夏休みは、子どものための楽園
宿題さえ無視すれば…

 夏休みは多くの子どもにとって楽園だが、純粋な楽園とするためにはある条件を要する。それは大量の宿題を無視することだ。これをなせば、夏休み前・中盤はひたすら楽しいことしかない。

 筆者が子どもの頃は遊び倒し、むろん宿題なんかやらない。しかし終盤に近付くと、お花畑脳な小学生であってもどうしても宿題を意識する。それでやっと着手する。叱られて泣きながら漢字の書き取りをした記憶は、まだ鮮明に残っている。
 
 宿題の量が多すぎると親が手を貸してくれる場合があるが、最近は“宿題代行サービス”が登場して物議をかもしているようである。料金を支払えば指定の宿題を片付けてくれるのだ。
 
 宿題代行サービスの概要については、All Aboutで伊藤敏雄氏の「『宿題代行サービス』は是か非か?賛否両論?!」という記事に詳しいが、相場は概ねドリル1冊5000円、読書感想文1枚3000円となっているらしい。ただ、筆者が調べたところ、問題単価数十円で請け負っている業者もあった。
 
 前述の記事によると、どうやら業者によって代行してくれる人はさまざま、学生バイトや塾講師などいろいろいるようだ。はては子どもの筆跡に似せた上、問題を所々間違えることでそれっぽさを演出してくれるというのだから手が込んでいる。
 
 本稿では宿題代行の賛成・反対両者の主張を紹介し、最後に宿題代行サービスを使うかでもめたある夫婦の話を取り上げたい。