令和の日本は「激安化」が進んで発展途上国に逆戻り?若者を中心に圧倒的な人気を集めるひろゆき氏は、「日本が安い国になっているのは事実」と言い、日本が東南アジアやアフリカの諸国のようになりつつあると指摘する。『週刊ダイヤモンド』2021年8月28日号の第1特集『安すぎ日本 沈む給料、買われる企業』に掲載したひろゆき氏のインタビューの、ロングバージョンをお届けする。(聞き手、構成/ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)
人が安く雇える日本は
お金持ちが快適な国
日本は安い国になりつつあります。これは事実。そしてお金を持っている人にとっては、すごく快適な国です。ビジネスをするときには低い給料で人を雇えるし、オフィスでも住宅でも家賃が安い。ご飯が安くておいしい。治安もいい。
この日本の「快適さ」の裏にあるのは、人のコストが安いということです。そしてなぜ安いかというと、非正規労働者という立場の弱い働き手がいるから。
労働者はずっと雇ってもらえるという安心感がないと、雇う側と対等に戦えない。「働けなくなったら怖い」なんて思って、嫌でもサービス残業を受け入れてしまう。日本は最低賃金が低いのに、サービス残業まで受け入れているから、実際の時給に換算するとかなり低くなりますよね。
20代ならまだしも、30代や40代になって非正規で体を壊しでもしたら「あ、俺もうアウトだわ」ってなる。お金はなくて、自分の頭脳と肉体しか戦えるものがないという人にとっては、日本はすごく厳しい国です。