秋はキノコ狩りのシーズン。高価なマツタケはなかなか買えなくても、椎茸であれば手軽に買うことができます。ところで、マツタケは国産や外国産が売られていますが、椎茸は国産ばかり。しかし、実は外国で栽培された椎茸でも国産として販売できるカラクリがあるので、注意が必要です。(消費者問題研究所代表 垣田達哉)
シイタケのほとんどが
「国内生産」という不思議
秋はキノコ狩りのシーズンです。キノコの王様といわれるマツタケは、9月から10月にかけて収穫の最盛期を迎えますが、人工栽培が難しいので天然物しかありません。しかも収穫量が少なく一年に一度しか流通しないので、どうしても店頭価格は高くなります。中国産などの輸入品も天然物なので、国産マツタケよりは安いですがキノコ類の中では高めになります。
一方、庶民の味方のキノコといえば、代表格はシイタケでしょう。シイタケは、マツタケと違って天然物はほとんどなく、原木か菌床で人工栽培されています。人工栽培なので、収穫量も多く一年中流通するので、お手軽な値段で販売されています。
クヌギ、コナラ等の広葉樹を1mほどに切り出した木に種菌(シイタケ菌)を植え付ける「原木栽培」は植菌してから収穫するまでに約1年もかかります。