バリューチェーン上のボトルネックを、直接解決する必要はない
ボトルネックが分かったら、どのように解決するかを考えてみましょう。企画にボトルネックがあれば企画の、製造にボトルネックがあれば製造のボトルネックを直接解決するのが一般的です。
しかし、バリューチェーン上の別の機能を変革することも視野に入れてみましょう。
例えば、製造にボトルネックがある場合、上流工程における企画段階で製品規格を変更すれば、製造のボトルネックを解消できる可能性があります。
製造に必要なパーツが1000種類あり、10年以上の修行を積んだ匠にしか製造できない場合、匠を大幅に増やすことは困難です。
しかし、企画段階で既成のステップを組み合わせるだけで製造できるような仕様に改良することで、結果製造のボトルネックを解消することが可能です。
同様に、顧客ごとにローカライズが必要で熟練販売員しか扱えない複雑な保険商品があった場合、販売員の育成がボトルネックになる可能性があります。この場合も、商品企画を変更していくつかのパターンごとに商品を開発することで、熟練販売員でなくても販売することが可能になります。