東海道新幹線N700S2020年7月にデビューした東海道新幹線「N700S型車両」(写真)では車いすスペースの増設や「お子さま連れ専用車両」も。多様なユーザーに目を向け始める一方、ビジネス客のニーズにも対応している Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの感染拡大で鉄道各社が大きな打撃を受ける中、JR東海が取り組み始めた、アフターコロナに向けた取り組みの数々とは。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)

JR東海が開設する
EX旅のコンテンツポータル

 JR東海は10月13日の定例社長会見で、11月1日から東海道・山陽新幹線のネット予約&チケットレス乗車サービス「EXサービス」(「エクスプレス予約」と「スマートEX」)で、スマートフォンサイトとアプリからリンクするポータルサイト「EX 旅のコンテンツポータル」を開設すると発表した。

 ポータルサイトではJR東海ホテルズや東急ホテルズの系列ホテルなどが特別価格で利用できる宿泊プランや、神社仏閣と連携した特別企画、三河湾の島々をめぐるプランなどの観光プラン、また新幹線駅からタクシー配車やレンタカーが利用できる交通サービスなど、いわゆるMaaS(Mobility as a Service)に対応したサービスを提供する。2023年夏には「Ex-MaaS」として外部サイトへのリンクではなくシームレスに予約・決済ができるようにする計画だ。

 JR東海は10月18日、東海道新幹線の臨時列車1392本全ての運転を11月1日から再開すると発表しており、新型コロナの動向はまだ予断を許さない状況ではあるが、アフターコロナに向けた準備を徐々に始めていく格好だ。