偉丈夫とは、「体格のよい心身ともにたくましい男性」のこと

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偉丈夫 (いじょうふ/いじょうぶ)

〔意味・由来〕 体格のよい心身ともにたくましい男性。「偉」+「丈夫」の三字熟語。「偉」には大きくて立派な、という意味がある。「丈」は古代中国の長さを表す単位で、後に日本に伝わった。一丈は十尺=三・〇三m。「丈夫」は、中国古典で一人前の成人男性を表す。

 世界有数の貿易大国の日本は、多くの品物を輸出入しているが、怪談話まで輸入していたとは知らなかった。古くは鎌倉時代の『今昔物語』や『宇治拾遺物語』の類から、江戸時代の著作に至るまで中国からの輸入物、と書いたのは『半七捕物帖』で有名な岡本綺堂である。

 綺堂の『妖怪漫談』によれば、中国の大蛇の妖怪は「偉丈夫」に化けるが、日本の蛇の妖怪は、執念深い女に化けるそうだ。時代は変わり、世界に誇る日本の漫画やアニメやゲームに、今や妖怪は欠かせない。明治から昭和にかけて活躍した鬼才には、今日の日本の妖怪の様変わりぶりはどう見えるだろう。

 今でも「偉丈夫」はいないのかと気になり、アニメファンに尋ねてみると、たちまち黄色い声に変わり、『幽遊白書』の蔵馬や『犬夜叉』の主人公など次々に名前が挙がった。人間でも妖怪でも「偉丈夫」は魅力的なのだ。

〔引用〕 ―『西湖佳話』のうちにある雷峰怪蹟の蛇妖のごときは、上田秋成の『雨月物語』に飜案された通りであるが、比較的に妖麗な女に化けるというのは少い。その多くは老人か、偉丈夫に化けて来るのであって、寧ろ男性的である。(岡本綺堂『妖怪漫談』)

【この三字熟語わかりますか?】偉□夫<br />(ヒント)『幽遊白書』の蔵馬のようなキャラの人。

西角けい子(にしかど・けいこ)
ステージメソッド塾代表/学習コンサルタント/三字熟語研究家
オムロンを退職後、日本有数の大手塾の激戦区である兵庫県西宮北口にステージメソッド塾を開業。
国語力を急伸させる独自の「ニシカド式勉強法」により、わずか6ヵ月でごく普通の成績だった7名の塾生を日本一(全国版学力テスト)に育て、多くのマスコミから取材される。「お母さんの言葉がけ」と、「暗記力」「ノート力」「作文力」アップを重視した「ニシカド式勉強法」は定評があり、倍率10倍以上の超難関公立中高一貫校に、14年連続地域No.1の合格者を出している。片道3時間以上かけて通う小学生や新幹線や飛行機で通塾する中学生もおり、塾周辺に転居してくる家庭も多い。
ひょんなことから、国語の世界で影が薄い「三字熟語」のおもしろさに気づき、軽やかで、庶民的で、思わずクスッと笑ってしまう三字熟語にハマる。三字熟語ラブな思いが高じて、三字熟語クイズを作り始めた。夏目漱石や太宰治などの文豪が使う「三字熟語」の巧みな表現にしびれ、文豪の人間味や生き方に興味を抱き、文豪の出生地巡りや墓参りをしながら、「三字熟語」の探究を続けている。