先覚者とは、誰よりも早く、物事の道理や時代の流れや変化を見抜いて重要性を知り、行動に移す人

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先覚者(せんかくしゃ)

〔意味・由来〕 誰よりも早く、物事の道理や時代の流れや変化を見抜いて重要性を知り、行動に移す人。「先覚」+「者」の三字熟語。「先覚」とは、物事の道理や移り変わって行く先を見抜くこと。

 大正時代から昭和にかけて活躍した「物理学者」中谷宇吉郎は、「先覚者」といえるだろう。世界で初めて人工雪の製作を成功させた人である。東京大学理学部を卒業後、理化学研究所で寺田寅彦に師事し、その後イギリスに留学。帰国後は、北海道大学理学部教授を北海道帝国大学時代から務め、雪の研究を始める。研究の意味について、「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残している。また、中谷は随筆家でもあった。

 短編の随筆『長崎留学』では、維新の先覚者たちが、蘭学の勉強のために長崎へ行って学んだことに思いをはせる。彼らは蘭語という西洋を覗く窓から、「新しい次元の意識を得て、頭の働きの領域を拡め」ていたのだ。今となっては、すっかりその窓から見える景色が日常に内在化されてしまっている、と書いている。

〔引用〕 ――維新の先覚者たちが、蘭学の勉強のために長崎へ行ったことは今更とり立てていい出すまでもないことであろう。しかしこの長崎留学の問題はよく考えて見ると、なかなか意味の深い示唆を与えてくれる問題であるように私には思われる。(中谷宇吉郎『長崎留学』)
「中谷宇吉郎 雪の科学館」HPよりhttps://yukinokagakukan.kagashi-ss.com/ukichiro/

【この三字熟語わかりますか?】先□者(ヒント)時代を牽引する人です。

西角けい子(にしかど・けいこ)
ステージメソッド塾代表/学習コンサルタント/三字熟語研究家
オムロンを退職後、日本有数の大手塾の激戦区である兵庫県西宮北口にステージメソッド塾を開業。
国語力を急伸させる独自の「ニシカド式勉強法」により、わずか6ヵ月でごく普通の成績だった7名の塾生を日本一(全国版学力テスト)に育て、多くのマスコミから取材される。「お母さんの言葉がけ」と、「暗記力」「ノート力」「作文力」アップを重視した「ニシカド式勉強法」は定評があり、倍率10倍以上の超難関公立中高一貫校に、14年連続地域No.1の合格者を出している。片道3時間以上かけて通う小学生や新幹線や飛行機で通塾する中学生もおり、塾周辺に転居してくる家庭も多い。
ひょんなことから、国語の世界で影が薄い「三字熟語」のおもしろさに気づき、軽やかで、庶民的で、思わずクスッと笑ってしまう三字熟語にハマる。三字熟語ラブな思いが高じて、三字熟語クイズを作り始めた。夏目漱石や太宰治などの文豪が使う「三字熟語」の巧みな表現にしびれ、文豪の人間味や生き方に興味を抱き、文豪の出生地巡りや墓参りをしながら、「三字熟語」の探究を続けている。