また、小室圭さんの海外留学や小室家の金銭トラブルの対応が、実はすべて眞子さんの希望に沿ったものだったというカミングアウトに対して、「皇族がそこまで介入していいの?」と釈然としないものを感じている人も少なくない。

 ただ、ここまで多くの人があの会見にモヤモヤしたものを感じるのは、小室夫妻が結婚会見というおめでたい席にそぐわない「トランプ話法」を多用したからではないだろうか。

小室夫妻が結婚会見で多用した
「トランプ話法」とは?

 ご存じのように、ドナルド・トランプ前米大統領は、自身に否定的なニュースや批判をするような報道を「あれはフェイクだ」と一刀両断するという話法を多用した。米CNNテレビの記事『トランプ氏の「フェイク」発言、就任後は1日平均1回以上』(2018年1月20日)によれば、大統領就任以降1年間で、「あれはフェイクニュースだ」という発言を404回やっていた。「1日1フェイク」と言っていいほどの日課にしていた。

 批判する者たちの信用をおとしめれば、自分は「デマと戦うヒーロー」というブランディングができる。メディアに対して不満を抱く人からすれば「よくぞ言った」と拍手喝采なので、「熱烈なファン」も獲得できる。米プロレス団体WWEの興行やリアリティ番組などで人気を博した、トランプ氏らしいスピンコントロール(情報操作)だ。

 そんな「トランプ話法」とほとんど変わらないメッセージが今回、小室夫妻の会見ではやたら多く出てきているのだ。その代表が、会見と質問回答で計3回出てきた以下の表現だ。

「誤った情報が、なぜか間違いのない事実であるかのように取り上げられ、いわれのない物語となって広がっていく」

 皇室の方らしい丁寧で、趣のある言い回しだが、この文章を要約すれば「フェイクニュース」に他ならない。つまり、表現はマイルドだが、主張していることはほぼトランプ氏と変わらないのだ。事実、トランプ氏が会見やTwitterでよく使う文言が、今回の結婚会見でもやたらと目立つ。