JALも始めた銀行サービス、
マイル目当てで住宅ローンを組む人も

 住信SBIネット銀行のサービスを利用した「JAL NEOBANK」はJAL マイレージバンク会員向け銀行サービスだ。期待通り、給与受け取り(月20マイル)や外貨積み立て(月額1万円以上で月5マイル)などでマイルが貯まる。また、マスターカードブランド付きプリペイドカード「JAL Global WALLET」に当口座から月2万円以上チャージし、2万円以上利用すると月150マイルが積算される。「JALマイラー」なら、自分の小遣いのうちの2万円を、このカードにチャージして使えば簡単に貯められるだろう。

 筆者はマイルに興味が薄いため、その情熱を100%は理解できないのだが、なんとマイル目当てでJAL NEOBANKの住宅ローンを選ぶユーザーもいると聞いた。新規借り入れで変動金利の場合、年0.44%(通期引き下げプラン)、固定金利20年で年1.20%(当初引き下げプラン。いずれも2021年11月に住宅ローンを実行する場合の適用金利)と、金利面でもまずまず魅力はあるが、やはり申し込みのインセンティブになるのがマイルだという。借入金額に応じて1万~8万マイルが積算され、3000万円以上~5000万円未満では5万マイルとなる(JAL住宅ローン、フラット35が対象)。

 住宅ローンを選ぶきっかけといえば、第一にローン金利、そして最近は疾病保障付きの団体信用生命保険の充実度だが、マイル目的で選ぶ時代になったとは…。金融の常識がどんどん塗り替えられていく気すらする。

 住信SBIネット銀行の「NEOBANK」サービスには、Tポイントを軸にした「T NEOBANK」もあるが、狙っているユーザーは、スポーツくじや公営競技を好む層だ。くじの購入などでTポイントが付与され、それを使ってまた楽しむことができる。先のJALはダイレクトにマイラーをターゲットにしているし、この仕組みを使えばニッチな趣味を持つユーザー向けの銀行がどんどん作れてしまうことになる。