加藤 フェイスブックで質問があがってましたが、トルコはどうですか?

安藤 次回イスラエルでSVSを開催するときは、トルコでも合わせて、と考えています。

谷口 トルコはテストマーケティングにすごくいいそうです。いろんな人種が集まっていてコンパクトなので……。トルコで売れれば世界的に成功する、と。

安藤 IT系のアメリカ企業のテストマーケティングにはイスラエルが使われていると聞きました。人口が少ないし、シェアがよくわかる。アーリーアダプターが集まっているので新しい技術を使ったものにフィードバックをくれるから、イスラエルでテストマーケティングっていうのが主流だということでした。

国内市場が小さいからこそ、世界標準に

加藤 イスラエルは通信系に強いですが、国内に市場がないのでフランステレコムなど大手のトライアルのプログラムにスタートアップがよく応募していますね。市場がないために最初からキャリアのサービスに行こうとする。

谷口 そうですね。イスラエルのアド系のプラットフォームで、シンガポールテレコムに買われてアジアで展開している例もあります。さっき、日本は市場として魅力的だと見られているという話が出ましたが、今後はシュリンクしていく市場でもある。

で、僕の持論なんですけど、これからの日本はイスラエルとかヨーロッパの小国、例えばベルギーとかをモデルにした仕事のしかたをするといいとイメージしているんです。つまり国内の市場を相手にするのではなく、初めからグローバルを目指す。僕のフィールドだと、だいたいみんな英語が通じますので、英語でやりとりして製品も英語ベースでつくる。投資はアメリカから受けてアメリカの市場に進出する。そうやって僕らが日本人としてどれだけ世界の市場に食い込めるか、やってみたいんです。

それと、日本にもいっぱいテクノロジーがあるので組み合わせるとおもしろいかなと。プロダクトって、いくつかのモジュールの組み合わせですから、カードが多ければ多いほどいい組合せができるだろう。例えば、僕の知人の会社で日本の大学の研究室を回って、特許取得の支援をし、その特許を企業に紹介してフィーをもらうというビジネスをしているところがあるんです。そういう会社とイスラエルのテクノロジーを組み合わせて、例えば日本のロボットにイスラエルの何かのテクノロジーが入る、ということがあるんじゃないかな。