誰もが飛びつく企画とは?
その日の夜、おもしろい体験があった。
目を閉じてベッドに横になっていると、右足だけが体から離れて天井に向かって引っ張られているのがわかった。
次の瞬間、左足も体からメリッと離れて天井に向かって引っ張られている。でも、目を開けると両足は布団の下にある。
そのうち、腰、胴体、頭という具合に、スルッと体から離れて上へ引っ張られていくのがわかった。上には白い円盤状の光が見える。
円盤状の光の中に入ると、3人の宇宙人が私の顔をのぞきこんでいた。どうやら、私は診察台に寝かされているようだ。すると誰かがやってきた。
「やぁ! 来てくれてありがとう」
宇宙人のシリウスくんとシャライーだ! でも、あともうひとりが誰だかわからないぞ。
すると、シャライーがもうひとりはトオルの未来世の「オルク」だと教えてくれた。
トオルが遊びのことを考えているときは、オルクによくつながっているそうだ。
でも、仕事の企画のときは、つながりがすっかり途切れてしまうと言う。
オルク トオルは仕事となると、とたんに「遊びモード」が消えてしまうからね。だから、つながろうとしてもなかなかつながれなかったんだ。
もっとラクに考えて、自分が楽しめる企画を表現すればいいんだけど。
オルクが言うには、トオルの本当の思いが企画書に反映されていないことに、トオル本人はちゃんと気がついているんだそうだ。
オルク だからね、トオル自身が「この企画書は中途半端でおもしろくないよ~」と、みんなにメッセージを送っているようなもんなんだ。
そんな企画書に誰もいい反応はできないよ。
たとえば、君が自分の車を売りたいとするだろう?
「この車は古くてガソリンをやたらと食うし、持っている価値がないから新しい車に買い替えたい」という思いでいたら、車を買ってくれる人はなかなか出てこない。
でも、「よく走ってくれるし、馬力があってお気に入りなんだ」という気持ちでいたら、車をほしいという人はすぐに見つかるのさ。
だから、自分発信のプロダクト(企画書)を自信を持って、「これがおすすめです!」と言えたら、誰もが飛びつく企画になるんだ。